*落書き置き場と日記と妄想と電波とかイロイロ。要するに雑記帳
*二次創作および同人的要素を多分に含みますので、閲覧は上記に寛容な方で、各々の自己責任でお願い致します
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<燻る>
――ベランダで、タバコを吸う相手の姿を見つめる。
自分に比べて、筋肉がつき、がっしりと見える背中と腕。
時々ちらりと覗く手は骨ばっていて、自分のものより大きく感じた。
加えて闇夜にちらつく白煙と、赤く灯った炎。
全てが妙な相乗効果をもたらしつつ相手をより引き立たせているように感じて、妙に悔しくなった。
それと共に、胸に燻るように生まれた衝動。
後ろのポケットからタバコの箱を取り出しながら、わざと靴音をさせてベランダへ出ると相手の隣に並んだ。
動作を少し大きめにタバコを取り出すと、指にそれを挟んだまま箱をポケットへ戻す。
……しろの視線がちらっとこちらへ向けられたのを、感じる。
「………火、頂戴?」
あくまでさりげなく。気づかれちゃいけない。
ポケットを叩いてライターが見つからない演技をすると、視線を向けないまま隣の相手にそう告げた。
しろは「ん?」と鼻で返事をすると、手すりにかけていた腕を下ろして俺のほうへと体を開いて顔を向けてくる。
それをどこか緊張して受け止めながら、俺は恭しくタバコをはさんだ指を自らの口元へ運んだ。
体を触れ合わせ、タバコの先同士をくっつける。
火が移るまで、ほんの数刻。
だが、唇が合わさるキスよりも、興奮する。
―――舌に味が届けば、名残惜しさを残しつつ、体を離した。
一度深く呼吸をするように空気を通し、赤く燻るそれをさらに燃え立たせてやる。
「サンキ………!」
言葉を紡ぎ終える前に、唐突に腰にぬくもりを感じ、さらには強い力で引き寄せられた。
唐突にアップになった相手の顔に思わず目を見開きつつ、あくまで冷静を装って高鳴る心臓を押さえ込む。
俺を抱き寄せる右腕とは逆の左にいつの間にかタバコを移していた相手に倣う様に、俺もつけたばかりのそれを右手に移す。
「…………タイミングによっちゃ、灰零れてたんですけど。」
「ぁ、そうかもね。でも別に零れてないから、いいでしょ。」
にこっ、と、酷く扇情的な顔で、しろは笑った。
そしてさりげなく合わさる下半身の熱さに、俺はぐっと息を呑む。
「…………くろが、誘ったんでしょ?」
気づいてないとでも思った?と、低く落とした声が耳を直撃してきて、そのまま刺激は俺の下半身へと熱を篭らせる。
獲物が罠にかかったような、満足感。
だが、意外に高かったリスクにも同時に気づく。
どっちが主導権を握るかわからないような鬩ぎ合いの緊張感に、思わず楽しさに口端を上げた。
「…………ぁ。」
口をあけて、くれ、とせがむ。
しろが俺の口と視線の先をたどると、そこにはしろの手と、吸いかけのタバコ。
意図を悟ったようにあぁ、と小さく言葉を漏らすと、俺も、とばかりに俺の手元のタバコへむかってしろも口をあけた。
さぁゲームを始めよう。
ピストルの引き金を引くように、
俺たちは互いの口へいまだ燻るタバコを押し付け、蒸かした。
白煙が闇夜に存在を主張し、程なく溶けて、消えた。
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キオさんのばかばか大好きだ…・!!
<燻る>
――ベランダで、タバコを吸う相手の姿を見つめる。
自分に比べて、筋肉がつき、がっしりと見える背中と腕。
時々ちらりと覗く手は骨ばっていて、自分のものより大きく感じた。
加えて闇夜にちらつく白煙と、赤く灯った炎。
全てが妙な相乗効果をもたらしつつ相手をより引き立たせているように感じて、妙に悔しくなった。
それと共に、胸に燻るように生まれた衝動。
後ろのポケットからタバコの箱を取り出しながら、わざと靴音をさせてベランダへ出ると相手の隣に並んだ。
動作を少し大きめにタバコを取り出すと、指にそれを挟んだまま箱をポケットへ戻す。
……しろの視線がちらっとこちらへ向けられたのを、感じる。
「………火、頂戴?」
あくまでさりげなく。気づかれちゃいけない。
ポケットを叩いてライターが見つからない演技をすると、視線を向けないまま隣の相手にそう告げた。
しろは「ん?」と鼻で返事をすると、手すりにかけていた腕を下ろして俺のほうへと体を開いて顔を向けてくる。
それをどこか緊張して受け止めながら、俺は恭しくタバコをはさんだ指を自らの口元へ運んだ。
体を触れ合わせ、タバコの先同士をくっつける。
火が移るまで、ほんの数刻。
だが、唇が合わさるキスよりも、興奮する。
―――舌に味が届けば、名残惜しさを残しつつ、体を離した。
一度深く呼吸をするように空気を通し、赤く燻るそれをさらに燃え立たせてやる。
「サンキ………!」
言葉を紡ぎ終える前に、唐突に腰にぬくもりを感じ、さらには強い力で引き寄せられた。
唐突にアップになった相手の顔に思わず目を見開きつつ、あくまで冷静を装って高鳴る心臓を押さえ込む。
俺を抱き寄せる右腕とは逆の左にいつの間にかタバコを移していた相手に倣う様に、俺もつけたばかりのそれを右手に移す。
「…………タイミングによっちゃ、灰零れてたんですけど。」
「ぁ、そうかもね。でも別に零れてないから、いいでしょ。」
にこっ、と、酷く扇情的な顔で、しろは笑った。
そしてさりげなく合わさる下半身の熱さに、俺はぐっと息を呑む。
「…………くろが、誘ったんでしょ?」
気づいてないとでも思った?と、低く落とした声が耳を直撃してきて、そのまま刺激は俺の下半身へと熱を篭らせる。
獲物が罠にかかったような、満足感。
だが、意外に高かったリスクにも同時に気づく。
どっちが主導権を握るかわからないような鬩ぎ合いの緊張感に、思わず楽しさに口端を上げた。
「…………ぁ。」
口をあけて、くれ、とせがむ。
しろが俺の口と視線の先をたどると、そこにはしろの手と、吸いかけのタバコ。
意図を悟ったようにあぁ、と小さく言葉を漏らすと、俺も、とばかりに俺の手元のタバコへむかってしろも口をあけた。
さぁゲームを始めよう。
ピストルの引き金を引くように、
俺たちは互いの口へいまだ燻るタバコを押し付け、蒸かした。
白煙が闇夜に存在を主張し、程なく溶けて、消えた。
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[05/19 松本]
[05/18 みつき]
[05/09 松本]
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